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――類が二度目の世界大戦を経験した頃からか、世界各地で、
超常的な力や異形の容姿をもつ人間たちが確認されるようになり、
やがて、その力や特徴は『異能力』と呼ばれ、
『異能力』を持つ者は『異能保持者』と呼ばれるようになっていった。

人類は当初『異能保持者』達に同情的だったものの、
その数が増えるにつれ、
やがては彼らの力を恐れ、疎み、排斥する動きが生まれ、
「異能保持者」達もまた、ある者は自分たちの身を守る為、
ある者は自らの力を誇示する為、異能力を用いて人類と争うようになり、
こうした悪循環から、各地で暴動や犯罪が横行し、
世界的な両者の対立が急速に深まっていった。
界規模の人類と異能保持者の対立は、
ある時から堰を切ったように世界各地で争乱が勃発する。
日本もまた例外ではなく、
人類と「異能保持者」との間に争いが勃発し、
政府機能の一時消失や、自衛軍将校によるクーデター未遂など
動乱の時代を迎えることになった。

混迷する国内情勢に対し、
日本政府は新たな治安維持機構として、
人類と「異能保持者」の双方が所属する特殊機動隊を創設する。

新たに創設された特殊機動隊第二課司令として
配属された榊弥かしわび 綜人あやとは、隊員達とともに治安維持に努める。

特殊機動隊の創設から数年後、隊員達の活躍により犯罪率は低下し、
国内の治安は小康状態を保っていた。
つかの間の平穏を取り戻した日本で、日々、
異能力犯罪の取り締まりに努める特殊機動隊に所属する隊員たち。
る事件を境に、異能保持者による組織犯罪が増加、
それと比例して、人々の不安や政府を非難する声が
急速に高まっていった。

それぞれ疑念を覚えながらも、事件の処理にあたる特殊機動隊の面々。
やがて彼らは国中を巻き込んだ大きな陰謀へと
飲み込まれていくのだった……。
 
再び勃発した人類と異能保持者との争い、武力鎮圧に動く軍、
そして争いを抑える為に出動する主人公たち特殊機動隊。

各勢力が入り乱れる危機的状況の中、
それぞれの正義と苦悩が交錯する先に 見えるものとは……。

主人公の執務室

内務省内にある特殊機動隊二課の司令である主人公の執務室。
内外務省本庁舎、及び、各政官庁舎は、最先端の建築様式によりハイテク化されているが、
特殊機動隊の設立の経緯から、旧帝国海軍の流れを組んだデザインが施されている。

ブリーフィングルーム

内務省内にある特殊機動隊の専用のブリーフィングルーム。
主に特殊機動隊に出動要請があった際、事件の詳細説明や作戦会議の場として使用される。

「ゆずりは」の樹は、古より、防火樹、耐火樹として扱われ、転じて災いを防ぐものとされており、
その花言葉の「世代交代」「譲渡」から、絶えず、受け継がれていく「もの」の象徴として
古の時代、帝を奉ずる者たちの中で、護国を司る「もの」を示す言葉とされていた。

人類が二度目の世界大戦を経験した頃からか、世界各地で確認されるようになった、超常的な力や異形の容姿をもつ人類の総称。
その力や特徴は『異能力』と呼ばれ、『異能力』を持つ者は『異能保持者』と呼ばれている。
その数は、現在、総人口の半数近くまで及でいるが、
強い異能力を持たない、容姿に小さな変化しかない、一般人とさして変わらない異能保持者が過半を占めており、
異能力の強さや、外見的特徴の如何によって、異能保持者同士でも差別や争いが生まれている。

特殊機動隊を管轄する内務省の組織で、榊弥かしわび 綜人あやとたちの上司である梧桐局長が責任者を務めている。

内務省直属の治安維持組織であり、異能保持者に関わる事件においては優先的に取り締まる権限を有した、
草薙くさなぎ 志乃芙しのぶが司令を務める第一課と、榊弥かしわび 綜人あやとが司令を務める第二課からなる攻勢の部隊である。

特殊機動隊は、ふたつの対異能力機動中隊、及びそれをサポートする複数の小隊で構成されており、
隊員に実戦経験を積ませた後、第一課の隊員を基幹要員として組織を増強していく政府計画が予定されている。

草薙くさなぎ 志乃芙しのぶが課長兼司令を務める。

政府機関の中でも選りすぐりの隊員により構成されたエリート部隊で、
機動中隊とそれをサポートする複数の小隊で構成される。

一課で経験を積んだ隊員を基幹要員として新設した課に移籍配置させ、組織を増強していく政府計画の要の部隊でもある。
第一課は上層部の方針から、政治的にも慎重な事件を担当することが多く、その実績から政府高官や一般市民からの評価はとても高い。

榊弥かしわび 綜人あやとが課長兼司令を務める。

政府、民間を問わず優秀な人材をスカウトして編成された特殊な部隊であり、
異能保持者を含む寄せ集めの部隊である為、年齢性別など統一感がない。

第二課は実力が高く、実績も申し分ないが、事件解決において政治的配慮や物質的損害より、人命優先の傾向が強い為、
その活躍ぶりから、政府高官から警察関係者、及び一部市民から評判があまりよろしくない。

現場に第一課ではなく第二課が駆けつけたと知るや、事件の解決に期待はすれども
現地警察の責任者や、事件現場の不動産のオーナーなどは、その後の処理を考えると、青ざめたり、大騒ぎしたりする始末である。

特殊機動隊の作戦活動に必要な物資、装備の調達、保守を一手に担っている組織で後方支援部隊の責任者である古御門こみかど 紗香すずかが管理している。