桃夭学園どきどき日誌


第1話

 放課後だった。
 既に夕焼けが周囲を真っ赤に染めている。
 じき夜が来て、一日が終わるだろう。

『あなた』は曲輪桃のそばで腰を下ろし、我知らずため息をついていた。

 そう、あなたは悩んでいた。

 美術部のあなたは、絵を描くことを将来の生業とするため、進路には美大を
選ぼうと考えているのだ。

 だが、両親に反対されている。
 二人は絵画やデザインといった業界を不安定なものだと言って、取り合わない。

 あまりに一方的な物言いに、生まれて初めて両親に口答えしたくらいだ。

 確かに才能が無ければ厳しいだろうとは思う。
 それでも、好きな道で自分を試してみたいという気持ちは強い。
 あなたはまた大きくため息をついた。

 誰かに悩みを相談できればいいのだけど……。

 答えが欲しいとは言わない、誰かにこの悩みを聞いてもらうだけでも、
楽になれそうな気がする。

 真摯に耳を傾けてくれる人がどこかにいないだろうか──

「どうしたの? そんなため息ついて」

 絶妙のタイミングでそんな声が聞こえた。
 振り向くと、三年生の女子が一人、あなたに微笑みを向けていた。

 まず、あなたは驚いた。
 声の主は、三月三日委員会右大臣である七条櫻子(ななじょうさくらこ)だったのだ。

 整った容貌が夕焼けで赤く染まっている様は、まさに「絵に描いたような」美しさだった。

「何か悩みでもあるの? もしそうなら、相談してごらんなさい。三月三日委員会は、そんなあなたのために存在する組織なんだからね」

 七条さんはそう言って、晴れやかな笑顔を見せてくれた。

 さて、あなたはどうするだろうか……?

1.なんでもありません、と答える

2.実は……と、思い切って相談してみる

※選択肢の〆切は7/24(月) 0:00です。



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